君が代・日の丸闘争を支え讃える報道機関〜これは社説ではなく記事である

 町田市内の市立中学校19校で19日、卒業式が行われた。同市立鶴川第二中では、教育現場での「日の丸・君が代」の強制に反対している根津公子教諭(56)が君が代斉唱の際に「不起立」の姿勢を貫いた。

 都立学校の教職員ら401人が君が代斉唱の義務がないことの確認を求めた訴訟で東京地裁は昨年9月、「君が代斉唱の強制は違憲で都教委の懲戒処分も裁量権の乱用」とする判決を下した。だが、都教委は控訴中を理由に「処分基準は変わらない」という考えを示し、重い処分も予想される。根津さんは他の教諭と20日、今後の懲戒処分の事前差し止めを求める訴えを、同地裁に起こす予定だ。

 根津さんは「教育の場に政治権力が介入することは許されない」と訴えている。【古関俊樹】

毎日新聞 2007年3月20日

http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/tokyo/news/20070320ddlk13040030000c.html

この毎日の記事は後述する東京新聞のそれよりはまだマシなものであるが、絶対的には、根津教員の立場のみから書かれ、また教員の意見を垂れ流すなど根津教員のマイクに成り下がっている。『同市立鶴川第二中では、教育現場での「日の丸・君が代」の強制に反対している根津公子教諭(56)が君が代斉唱の際に「不起立」の姿勢を貫いた。』という記述も、氏を讃えているようにしか読み取れないのであるが、これは管理人の見方がおかしいのであろうか。

君が代・日の丸そのものに関する管理人の意見は散々書いてきたとおりであるが、次に紹介する根津教員の主張及びに東京新聞のあからさまな応援記事への少々の反論を以て改めて書かせていただこう。

都・市教委が進める「日の丸・君が代」は教育行為に反し、教育を破壊することだと思います。「日の丸・君が代」について生徒が考え意見形成できる資料を提示せず、機会を提供せずに、起立・斉唱を指示することは、調教に他なりませんし、子どもたちを戦争に駆り立てた戦前の軍国主義教育と同じです。また不服従の教員を処分することで徹底させるこの強制の仕方は、生徒たちに「命令には考えずに従え」「長いものには巻かれよ」と教えるようなものです。私は生徒たちが自分の頭で考え判断できる人に、「真理と平和を希求する」(改定前の教育基本法)人になってほしいと願い、仕事に当たってきたつもりです。ですから、私はこうした都教委に加担できません。
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 「日の丸・君が代」の強要は違憲だとした昨年九月の東京地裁判決から、初めての卒業式シーズン。東京都内で行われた都立高校の卒業式では、国歌斉唱時に初めて起立しなかった教諭の姿も目立った。今月末には都教委による大量処分も予想され、都知事選の新たな争点として浮上しそうな「日の丸・君が代」の強制問題に対する現場の教諭の思いとは。

 「『立ちなさい、歌いなさい』というやり方は教育行為ではない。これでは調教。戦前教育の再現だ」

 東京都新宿区の都庁で二十日、記者会見した町田市立鶴川第二中学校の根津公子教諭(56)は、語気を強めた。

 同中学校で卒業式が行われたのは前日の十九日。開式の辞に続き「国歌斉唱」とアナウンスが入ると、根津教諭はおもむろに着席。式後に校長は根津教諭から式での着席を確認し、処分発令に向け動きだした。

 根津教諭に処分が下されれば、十三年前に卒業式で国旗を降ろして初めて減給処分を受けて以来、これが九回目となる。前回の処分は三カ月の停職処分だった。「次は六カ月の停職か、それとも免職か」。そんな思いが根津教諭の脳裏をよぎった。

 二〇〇三年十月に都教育委員会が、入学式、卒業式での国旗掲揚、国歌斉唱の厳守を通達。それから今回で四回目の卒業式となる。昨年九月には東京地裁で通達は違憲と判決されたが、都は控訴、今年の卒業式での強硬姿勢は変わっていなかった。

 東京都八王子市の都立八王子東養護学校でも河原井純子教諭(57)が卒業式で不起立だった。今月末にも処分発令が予想される二人は二十日、都などを相手に、処分発令の差し止めを求める訴えなどを東京地裁に起こした。

 処分は回を重ねるごとに重くなる。減給に加え、根津教諭には往復四時間もかかる学校へ転勤させられるなど、懲罰的な人事もあった。そんな締め付けに根津教諭は「教員たちも変わってしまった。今や、論議することもなくなった」。

 都内の小、中学校の卒業式はこれからも続くが、ほぼすべてで卒業式が終わった都立高校では、三十人近くが不起立だった。「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」の事務局長を務める葛西南高校(江戸川区)の近藤徹教諭(58)によれば、約二十人が初めての不起立。そのうちの一人の男性教諭(53)は「一人で座っているのは簡単ではなかったけど、このために気持ちを整えてきた」と熱い思いを語った。

 教育現場の日の丸・君が代をめぐる問題では、昨年九月の東京地裁違憲判決に続き、その翌月には北海道の中学校卒業式で君が代演奏のテープを止めた教諭に対する戒告処分を、道人事委員会が取り消した。

 だが、都教委は卒業式シーズンを控えた三月五日に、前年の行事で君が代のピアノ伴奏をしなかった都立高校の音楽教諭(58)に対し、「見せしめ」とも受け取れる減給十分の一、一カ月の懲戒処分を下した。

 これまでに国旗国歌をめぐる都内の教員らの処分は延べ三百四十人を超え、根津教諭の代理人の岩井信弁護士は「都の強硬姿勢は突出している」。

 根津教諭は「教員として、おかしいことはおかしいと言い続けたい。それで免職まで覚悟をしなければならないのは異常。学校だけじゃなくて社会全体が異常になっている」と訴える。

 本年度の都立高校の卒業式では、都教委の祝辞も教員の間で波紋を広げた。

 都教委から各校の卒業式に参列した職員のあいさつが、卒業生に送る言葉もそこそこに、石原都政の「功績」をアピールするような内容になっていたからだ。

 祝辞は昨年のトリノ冬季五輪での女子フィギュアスケートの金メダル獲得に触れた後、なぜか「五輪の理念」を解説。続けて「東京都は平成二十八年の第三十一回オリンピック競技大会の国内立候補都市に決定し、オリンピック招致を目指しています」と石原知事の目玉政策を説明した。

 さらに、二月に行われた東京マラソンで四千人近い都立高校生が大会運営に参加したと強調。その上で、新年度からはすべて都立高校で「奉仕」を必修化することを紹介した。

 このあいさつ部分はどの高校の卒業式でも同じだった。

 都教委高等学校教育指導課の担当者は「あいさつは前半にいじめ問題を取り上げており、卒業生の門出に暗い話ばかりではいけないと考え、明るい話題としてオリンピック招致を出した。間違ったことは言ってはいない」と説明する。

 だが、このあいさつに違和感を覚えた職員も少なくなかったようだ。都立昭和高校定時制の鈴木毅教諭(45)は「あいさつは保護者に対する石原都政の宣伝だった。五輪、マラソン、奉仕は卒業生とほとんど関係ない。都政を自賛する内容には、かなり違和感があった。都知事選直前の時期に、こういうことは控えるのが常識ではないか」と話す。

 それでは、その都知事選で主な立候補予定者は、日の丸・君が代強制問題について、どのような主張をしているのか。

 石原知事の公約は、この問題には触れていない。ただ、昨年九月の東京地裁判決の後も「通達に従って学習指導要領で要求されていることを教師が行わない限り、義務を怠ったわけだから、いきなりクビにするわけではないが、処分は当たり前ではないか」と発言している。

 前宮城県知事の浅野史郎氏は公約に「日の丸・君が代問題についての強制的な対応を改めます」と明示し、反対する教職員の処分はしない方針だ。出馬会見では「日の丸・君が代は大好きだが、教員に強制し、(従わなければ)戒告するのは教育現場として誠に似つかわしくない」と石原氏を批判。当選した場合は、都の控訴を取り下げる意向をにじませている。

 共産党推薦の元足立区長、吉田万三氏は「日の丸・君が代の強制や学校現場への干渉をきっぱりと改め、憲法に基づいた教育行政を推進します」と公約。訴訟の対応についても「強制を『違憲・違法』と断じた東京地裁判決を受け入れ、控訴を取り下げます」と明言している。

 建築家の黒川紀章氏は公約でこの問題には言及していない。

 都による日の丸・君が代の強制を拒否した教師に対する処分は、都知事選告示後の今月末にも予想されており、都知事選の最中に発令されれば、この問題が選挙の争点の一つに浮上する可能性もある。

 前出の鈴木教諭は過去の行事で都教委の通達に従わなかったとして処分されたが、今月七日の卒業式でも起立を拒んだ。都知事選に向けては「日の丸・君が代問題はタブー視されているし、学校内だけの問題だと思われがちだ。知事選を通じて都民に自分の問題として引きつけて考えてほしい」と期待感をにじませた上で、こう言及する。

 「日の丸・君が代に限らず、自分の意に反することを政治に強制されても、ものが言いにくい世の中になりつつある。政治の側から見れば、日の丸・君が代は白を黒と言えと指示する道具だ。今の対象はわれわれ教員だが、それが違う道具を使い、別のテーマに広がる懸念がある。そこに気づいてほしい」

<デスクメモ> 宮内庁を担当していたころ、数多い公式行事で国歌斉唱時にいつも起立しない記者がいた。ある時から、自分も習った。信条に従って…。そういえば、園遊会に招待された都教育委員に、陛下が「強制でないことが望ましい」と発言されたことを思い出した。異を唱える人が処分される社会は願い下げだ。 (吉)

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20070321/mng_____tokuho__000.shtml

※続きは明日更新します。申し訳ございません
(平成19年3月22日更新)
さて、根津教員と東京新聞の記事に目を通してもらったが如何であろうか?
この中で管理人が強く感じるのはダブルスタンダードと自己の絶対正義である。
根津教員は、
「強制はいけない、日の丸・君が代について考える機会が必要だ」
という主張をしている。何を考える必要があるのか、管理人はそのような必要性などまったくを以て感じないのだが、根津教員はこう論調を張っている。
だが、東京新聞の記事にもあるよう、根津教員は卒業式に於いて日の丸を剥がしにかかるという、まこと現代人かと疑ってしまうような、野蛮な、根津教員の好みそうな表現を使うと、戦前の、「弁士止め」と同じ事をしているわけである。これは、よく云われる様に「日の丸・君が代反対への強制」である。根津教員にとって自身は絶対的に正しいことをしているわけだから、こういった矛盾には気付かないのだろう。だが、周囲から見ればそうとしかうつらないし、また、考える場を提供していない、と云っても、根津教員が受け持つクラスなどでは日の丸・君が代には敬意を払うべき、といった風に考える機会もないわけで、また請け負わないクラスにしてもそういったことの正否を考える機会はないと考えられる。そのような中、日の丸を引き剥がすという蛮行はまさに根津教員の反対するところなのではないか?
こういった状況を見るに、根津教員のやっていることもまた、本人の言葉を借りればまごう事なき「調教」なのである。
そもそも、小欄で散々書いてきたように、子供たちに強い影響力を持つのは教育委員会などではなく教員である。「調教」しているのは教委などと云った現実を顧みない主張をこれらの教員はしているが、ならば自身らは職務を放り出しているわけである。教壇に立ち教鞭をふるうのは教員なのだから。また、「調教」と云うが、これは教育に於いてはある程度以上仕方のないものであると管理人は考える。教育は須らく洗脳の面を持つ。どのような内容に関してもだ。管理人も六・三・三の教育課程を現在進行形で受けているものとして「教員には面とは逆らえない」という空気を知っている。特にこういった思想教育の面を持つものに関しては特に教員は絶対だ。考える機会、など持たせられるはずがない。根津教員にしても、教員が望む「機会」とは、「考える機会」などではなく「自身の考えを植えつける機会」であろう。平和教育などがその象徴とすら云える。

「日の丸・君が代」闘争の報道などに接して、現役の学生として違和感を覚えるのは教員の現場に於ける「権力」の軽視、もしくは無視である。まるで教員が虐げられているように報じられるが、現場で教員がどのような「教育」いや、「調教」を行っているのかまるで報じられない。
そもそも、小学生に、裁判にまでなるような問題を考えさせられるはずはない。
根津教員は、自身が教員であること、教員としての常識を包み隠した上での汚らしい主張をしている、と現役学生は指摘しておこう。
「強制」云々を語るならば、教員が生徒へのそれも須らく「強制」であることが語られないこともおかしいとしか云い様がない。

 都内の小、中学校の卒業式はこれからも続くが、ほぼすべてで卒業式が終わった都立高校では、三十人近くが不起立だった。「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」の事務局長を務める葛西南高校(江戸川区)の近藤徹教諭(58)によれば、約二十人が初めての不起立。そのうちの一人の男性教諭(53)は「一人で座っているのは簡単ではなかったけど、このために気持ちを整えてきた」と熱い思いを語った。

と云う、完全に独りよがり、自身の勝手な心情を公の場、生徒の晴れ舞台の持ち込む「日の丸・君が代」闘争。卒業式を台無しにしているのは間違いなくこういった教員たちであり、教委ではない。来年、自分の卒業式を迎える予定の者として一日も早い、この闘争の絶滅を望む。公の場でこういったことをすべきではない、という常識的な考えに頭が回らないのに、「考える機会を」などとは笑止千万である。

  • 追記・東京新聞と都教委。どちらが非常識か

東京新聞はこの記事に於いて都教委の卒業式への祝辞に文句をつけているが、このあからさまな「不偏不党」に反する記事とどちらが破廉恥であろうか?どう、大目に見てもどっちもどっちである。


よければこちらにも足を運んでください
鬱々日記〜特定アジア3面記事編



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