大阪府知事選に出馬する橋本徹弁護士

弁護士の橋本徹氏が大阪府知事選への立候補の意思を明らかにした。自民党の要請があってのことらしい。自民党と連立を組む公明党も支持を表明する見通しである。
先の大阪市長選で、民主党が地元テレビ局のアナウンサーを擁立し自民党に勝利したことからの判断であろうか。民主党も対立候補擁立の最終調整にはいっており、自民民主の一騎打ちの構図になりつつある。もはや現職である太田氏の影など皆無だ。
大阪府民ではなく、これ以降も大阪に住む予定は未定な管理人としては殆ど興味などないのだが、橋本弁護士が立候補すると聞いて今日の話題とさせていただいた。
朝日新聞の投書欄には、橋本弁護士への立候補を要請した自民党を批判する投稿が掲載されていた。先の選挙で民主党の人選を「タレント候補」と批判した自民党が今回「タレント候補」を擁立するとは何事だ、という内容であった。投稿者が「タレント候補」に嫌悪感を抱き先の市長選で自民党候補に投票したのかは定かではない。もっとも、投稿者が大阪市民かどうか管理人は覚えていないが。
しかしながら、タレント候補など自民民主の間に壁はない。両党ともに様々な選挙でタレント候補を擁立してきた。投稿者の批判は今更としか云いようがなく、また、自民党にのみ対象を絞っているという点で悪質であるといえよう。先の民主党の人選に触れておきながら、自民を責める材料にしなかったことからもそれは明らかだ。
管理人としては、「タレント候補」に秘められた擁立側の狙いには呆れるが、しかし、今回の橋本弁護士の様に積極的に政治的な発言を行っている方もいる。橋本弁護士は、時たま見る「たかじんのそこまで言って委員会」などで保守的な論陣を張る人物として管理人は好感を抱いている。大阪府の行政にもいても、その信念が生かされるのであれば喜ばしいことだ。
だが、自民であれ民主であれ、「タレント候補」を擁立する大きな理由はその知名度である。知名度があれば浮遊票の幾許かを抱え込めるとの安易な狙いがあってこそであろう。先に紹介した投稿者の指摘と少々重なるのだが、結局のところは民度の問題なのである。「名前を知っているタレント」というだけで票を入れる有権者が無視できないだけいる限りは、「タレント候補」の擁立は止まないであろう。
「タレント」ともなるとなんとなく「莫迦」とのイメージが先行してしまう気がするが、橋本徹氏は弁護士であるし、それなりの見識は有しているであろう。「タレント候補」だからと云って条件反射的に嫌悪するのもまた間違いである。だが、おそらく、先の市長選で自民党が行った、「タレント候補」批判という不毛な中傷合戦が今回も繰り広げられるのではかなろうか。このような批判がなされるのもまた、先に述べたよう、民度の問題だ。
選挙とは、まさに選挙民の実相をうつす鏡である。

では今日もいきましょうか