自衛隊情報保全隊に関する赤旗を嗤う〜合法活動を違法と書く捏造
「しかし、すごいですね」「こういうことは一番頼りになるのは共産党なので、がんばって」――司会の田原総一朗氏からも、こんな声があがりました。
日本共産党の志位和夫委員長が出演した十日のテレビ朝日系報道番組「サンデープロジェクト」では、自衛隊の国民監視問題が大きくとりあげられ、「これは大変だ。なんで自衛隊がやるのか」(田原氏)など、議論が盛り上がりました。
志位氏は、地方議員、新聞記者らも監視対象となり、自衛隊とは無関係の年金問題などの集会や春闘まで情報収集の対象になっていることを自衛隊の内部文書にも基づきリアルに紹介。「武装組織の自衛隊が、身分を隠して監視活動を始めたら、自由にものが言えなくなる社会になる」と批判しました。
番組には内部文書に記載されたジャーナリストの高野孟氏も出演。高野氏は「旭川で民主党と連合が主催して、一時間半ぐらい講演した。その内容が二行に要約されている」と事実を確認しました。「なんで自衛隊がそこまで出しゃばってくるのか」と質問する田原氏。
志位氏は「警察でも、犯罪がはっきりしないと捜査できない。自衛隊には一切権限はない」と指摘。「保全隊は、町場まで出ていって情報を集め、監視している。これは保全隊の任務からもまったくの逸脱だ」と批判しました。
ジャーナリストの大谷昭宏氏は「『とんでもない話だ』と野党が結束しなかったら、国民はたまったものじゃない」とのべました。
番組は、日本共産党の活動、役割についても熱い議論に。「事務所費」問題も最初に追及の火の手をあげたのは「しんぶん赤旗」一月三日付だと紹介され、「とてもいいことをやった。しかし、なぜ議席が伸びないのか」(田原氏)などの質問が出されました。
志位氏は、質問にこたえながら、「憲法の問題でも、(「二大政党」は)同じ流れじゃないか、憲法を守れるのは共産党だという声がおこっていますから、ぜひ議席を伸ばしたい」と強調。田原氏は、「こういう政党が絶対必要だと思う」「これからもがんばってください。大スクープをどんどんやってほしい」と語りました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-06-12/2007061201_03_0.html
普段は仇敵であるはずの田原総一郎氏*1をもってきてまでヨイショをしたいらしい。参院選を前に大わらわ、といったところなのだろうが、共産党に票を入れることが9割9分決まっている共産党員の機関紙でこのような自画自賛をしても何になるのか知りたいものだ。
「3ヶ月でいいからとってくれ」
と平党員が友人に押し付けることが共産党に関してもままあるらしい*2が、そういった人々に向けてのアピールであろうか?それだとしたらこの露骨さは常人だと引くのではないかと管理人は思うのである。
世の中はプロパガンダで成り立っており、その際たるものは共産主義である、と感ずる管理人からすれば当然の光景であるが、一般人からすればどう思うのか。こんなものが延々続く「新聞」を市民が読みたがるとはとても思えない。
と、記事に関係のない赤旗批判はここまでにしておいて、この記事の批判にうつろう。というか、批判ではなく間違いの指摘なのだが。
赤旗は、自衛隊のそれをさも違法行為であるように書いているが、もちろん、情報保全隊は一切の違法行為に手など染めていない。この記事を読むと、なんと自衛隊が議事録めいたものを作ることすらいけないように思えてくる。とんでもないことだ。印象操作そのものと云っていい。自衛隊は見ざる聞かざる喋らざる、でなくてはならない、と云うのが共産党の言い分であろう。
『「武装組織の自衛隊が、身分を隠して監視活動を始めたら、自由にものが言えなくなる社会になる」』
と志位氏はのたまったらしいが、身分を隠して行えば、即ち武装組織であるという「強み」を使えないわけである。まったくを以て論が破綻している。
1時間話した内容がなんと2行に要約されたジャーナリストもその場にいたようだが、その程度の中身と云う事か、管理人はそれが気になるし嗤えて仕方ない。自衛隊の隊員はそういった講演会に顔を出すことも要約をとることも許さない、というのはとんでもない差別であり権利の不当な抑圧である。これこそが、共産党の行った行為の実態である。チラシは投げ込むがそれへの反論は一切許さないというわけだ。
更に、年金だの春闘だのを調べるのも当たり前のことである。そういったことを行っている人間の思想的背景を調べることは必要不可欠であるからだ。そこから更に様々な「人脈」がわかることもある。何の問題もないどころか、逆にしなければならないことだ。
ちなみに、自衛隊に警察の権限はないが、この件に関して自衛隊は一切、警察の権限をこうししたわけではなく、一切の批判に当たらない。これでもし、警察手帳のまがい物でも使って任意同行なり何なりを求めていれば問題だがそういったことは今のところ全く言及されておらずなかったと判断していいであろう。
結局は、云うまでもないのだが、これは合法行為を違法と見せかけようとする情報操作でありデマゴギーでありプロパガンダに過ぎない。
国民はいつもどおりの無関心で、共産党の目論みは崩れ去ったようだが、このような崩れ去り方ではなく、共産党の批判の不当性を国民が認識することによって崩れ去る、というのが望ましい。
共産党の党勢が拡大するなどありえないであろうが、この件は問題となるべきである。
参考ばかりに久間防衛大臣のこの件に関する記者会見を引用して今日の結びとしたい。
■【6月6日防衛省発表 久間大臣臨時会見概要 (18時10分〜18時18分)】
久間大臣臨時会見概要
1 発表事項
なし
2 質疑応答
Q: 陸上自衛隊の情報保全隊が国民の行動を監視していたという文書を共産党で公表されましたが。
A: 共産党が公表したことは承知しております。情報保全隊は、イラクに行った留守家族がいろいろと心配している、あられもない中傷のビラを投げ込まれる等、いろいろな事があるから、どのような状況なのか心配はいりませんという事を調べて、本人に連絡してあげる等、情報保全隊が情報収集に回っていた。その文書か何かを共産党がまとめたかどうか分かりませんけれども、手にしたというそういう話なので、私は未だ見ていませんが、あのような資料は3週間くらいで破棄するようになっている文書ですから、調べようもないです。
Q: 今日、共産党が公表した文書は、防衛省内で作成された物という事でよろしいでしょうか。
A: それが本物かどうかというのは、分かりません。何年も前の話ですし、イラクに行った当時の話ですから。しかも、その文書というのは、連絡をして3週間位で破棄しているはずですから、こちらには残っていないのではないでしょうか。
Q: 事実関係が正しいとすると・・・。
A: 正しいかどうか調べようがありません。3週間経ったら破棄するような文書ですから、内容自体におかしい事があるのでしたら別ですが、内容自体も正確かどうか分かりません。あの当時は、反対運動もありましたし、家族に対して随分と圧力がかかっていたらしいですし、そういう事に関するいろいろな話について、どのような話が持ち込まれたか、あるいは心配はいりませんからということを、色々と一生懸命情報収集をしたのではないでしょうか。
Q: 防衛省内の自衛隊の関係者に聞けば、こういう活動があったかどうかと言う事は直ぐ分かると思うのですが。
A: それはやっていると思います。家族が心配ですから。いろいろな所から、自衛隊であるが故に「あなたのご主人はイラクに行っている。けしからん。」という事等、当時いろいろな事があったらしいですから、そういう事について、「何かありますか。」というような事を聞いて、「心配入りませんからね。」というような話はしていると思います。合っているかどうかと言うのは別ですけれども。資料の中身が正しいかどうかについては、分からないと言っているのです。
Q: この形式での調査・報告はまだ行われているのですか。
A: 今は、しておりません。イラクに陸上自衛隊が行った当時の話ですから。
Q: していないというのは、それは調べて報告を受けたということですか。
A: いや、そうではありません。すでに陸上自衛隊は帰ってきているじゃないですか。そして心配なく、非常に評価されて帰って来ました。あの当時はイラクに行ったために、戦争がさも起きているかのようなことを言っていたような人達がいたわけだから。あなたもそう思いますか。違うでしょう。
Q: 取材活動自体が反自衛隊・・・。
A: 記者ではないでしょう。
Q: 記者の活動が外に出てくる人を取材しようとしたという記録に、反自衛隊活動という名前が付けてあった・・・。
A: 反自衛隊活動をした人のことを聞いたのであって、記者さんがそうしているのではない、その時にあなたは居たのかね。
Q: 書いている・・・。
A: 書いていることではない。書いていることが正しいかどうか、わからないと言っているでしょう。そうではなくて、あなた自身がその圧力をかけたのかね。そうではないでしょう。
Q: ここに書いてあることが、正しいかどうかということを聞いているし・・・。
A: 正しいかどうか分かりません、そんな3週間くらいで破棄しているような文書なのですから。
Q: 今と同じような調査・・・。
A: 今、していないと思うよ。
Q: 他のテーマで・・・。
A: それは圧力をかけられ、嫌がらせ等があった時は、どういうようなことをされているのかについては、情報収集に回ります。それは当たり前のことですから。自衛隊の隊員が朝晩、ひっきりなしに、家族がつけ回されるようだったら大変だから、「そういうようなことがありますか。」というようなことは、聞きにまわります。貴方たちはそういう失礼なことをしますか。しないでしょう。今とは空気が違うから、あの当時は。
Q: 隊員の留守の家族を安心させるというのも目的・・・。
A: そうです。
Q: ということは、あれに基づいて、家族にこうだから心配ないという報告もしているのですか。
A: たぶんしていると思います。
Q: 大臣、あの中にはイラクの反対だけではなくて、医療費の値上げ反対だとか、国民春闘の運動の動向等、直接イラクに関係のないことまで書かれているのですが。
A: それは、イラクの事を中心に情報収集をやったのではないですか。その時に、相手の人が、こんな事も言われた、こうですよと言われたら、そうですかというような調子でその報告に乗せたのではないでしょうか。
Q: 国民年金の値上げ反対や、医療費の値上げ反対とか、直接イラクとは全く別の項目のところに、そういう事も出ているので、それを共産党は国民監視だと言っているのですが。
A: それは、私は知りません。私が聞いているのは、イラクに行っている隊員の家族への情報収集を情報保全隊が行ったと聞いております。それ以外の年金の話はよく分かりません。
Q: そういう内部の資料が外に漏れたという事については、どう思いますか。
A: 注意文書ですから、秘密文書ではないのです。3週間経ったら破棄して良い事になっていて、また逆に破棄しなさいとなっています。そういう文書を、丁寧に集めれば、外に出て行く事もあり得ます。だから、秘密文書としての位置づけではないので、秘密文書だったら問題だけれども、秘密文書じゃないわけです。
Q: 特にどこから漏れたかについては。
A: それは分かりません。
Q: それは調べられますか。
A: 調べようがありません。6時40分頃から事務次官が記者会見しますから、そこで聞けばいいと思います。秘密文書でもなんでもないわけですから、報告文書ですから。報告文書をまとめたものです。
Q: 関係者の記憶に聞けば、こういうものがあったかどうか・・・。
A: 詳しいですね。そういう対象になっているのですか?
Q: こちらからお伺いしているので、そういう話は全然関係ないと思いますが。
A: 答えづらいのですか。
Q: 民主党の増子議員が「イラク戦争に派遣するのは反対だ。」という発言をしていたということが書かれていて、それが反自衛隊活動だという分類になっていて・・・。
A: それは政治家なら、反対する場合もあるし、賛成する場合もあるし、政治家であれば堂々と胸張って「反対だ」と言えばいいわけですから。
Q: 反自衛隊活動だという分類になっていて、・・・。
A: 反自衛隊活動と、書いた人はそう思うかもしれないけれども、反自衛隊活動ではないでしょう。ただ、イラクに行っている家族を非常に困らせないようにしなければなりませんから。
Q: 自衛隊法に、そういう情報保全隊の活動根拠がないのではないかと、共産党では言っていましたが。
A: そんなことはありません。情報収集は、自衛隊の仕事として、当然、情報を集めなければいけないし、特に自衛隊の家族がどんな思いでいるかというのは絶えずケアしないといけない。そのためには、家族のところに行ってどんな話を、どんな圧力がかかっていますかというのを聞くのは仕事として当然です。それは共産党の認識違いです。
どちらがおかしいか、一目瞭然である。
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