日恒例となりつつある映画鑑賞をこの連休も続けているのだが、この土日に見た、【鬼軍曹ザック】と【勝利への脱出】に関して少々、及び、今日の小欄で取り上げる朝鮮総連井筒和幸監督と微妙に絡ませたいと思う。
【鬼軍曹ザック】は「B級映画」以外に表すことのできる言葉はない。といっても、管理人は感受性が低いのでただ単に製作者のメッセージを受け取れられなかったのかもしれないが。
簡単に書いておくと、朝鮮戦争時に北朝鮮軍の捕虜(作中がいったいどの時期なのかが明確にされていないため、とりあえず北朝鮮軍としておく)となったが生還したザック軍曹と韓国人の少年が出会い、その後衛生兵の黒人兵士や山寺に監視所の設置を命じられた小隊と合流する。しかしその山寺には北朝鮮軍の将校が潜んでおり夜陰に乗じて撹乱攻撃を受けるものの死者一名を出して捕獲に成功。捕虜とする。その捕虜を味方の本部に連れて行こうとしたところ北朝鮮軍の襲撃に遭い韓国人の少年が死んでしまう。これ+その後の捕虜である将校の暴言にキレたザック軍曹は彼を殺害。小隊長である「青臭い中尉」がこれにまたキレたりするのだが、北朝鮮軍に包囲されてしまっていたため、協力してこれの撃退に当たる。
のだが、ここからがB級映画の見物というか、砲兵隊の援護射撃が、なんと記録映像を使っているようなのである。編集が下手なのか技術的な問題なのか、その場違い加減が素人目にもはっきりと見えて笑ってしまった。また北朝鮮軍の突撃のシーンも妙で、二度ほど同じ映像を使いまわしていたように思うのだが、真相はどうなのだろうか。
結局中尉らは戦死し、後から来た部隊に残った軍曹らは編入される。そのとき、山寺に於いて中尉が「友好の証」としてほしがった軍曹のヘルメットを墓前に置き軍曹はその場を離れ、「この物語に終わりはない」というテロップが流れて終わるのである。

勝利への脱出は云わずと知れた有名な映画であろうが、やはり見せ場はサッカーのシーンである。が、小欄ではあまりその辺は書くことがない。まぁ、ドイツ側のラフプレーの多さやらなんやらと、やはりドイツ=悪的な描き方がここでも出ている、という点ぐらいであろうか。また、捕虜収容所内での虐待のなさは本当にナチスの捕虜収容所か?といったところである。もっとも、本当にナチスの捕虜収容所で捕虜が虐待されていたのかどうか管理人は詳しくは知らないが。ちなみに、東欧の強制労働現場から連れてこられた選手たちは激しくやせ衰えていた。
さて、結末から云うと、パリのレジスタンスたちが必死に掘った地下道は脱出に使われず、連合国側の最後の名セーブに興奮しグラウンドに下りてきたパリ市民らの群衆に紛れて脱出に成功するのだが、その後偽造した身分証明書などもなく彼らはどうやって生き延びたのか、管理人には疑問である。市民に匿われていたのだろうか?
まあまあ公平に描かれていたし、映画そのものとしては結構面白く見れるものであるのでオススメしたい。BGMが特にいい感じである。


さて、そんな感じで映画についてまた何にもならない駄文を書き連ねたわけだが、今管理人には一つ気になる映画がある。それは、【パッチギ2】である。もちろん、見る気などはないのだが。伝え聞こえる内容からして、昨今の風潮にそぐわない映画であることは間違いない。なにせ、云ってみれば「朝鮮総連マンセー」な映画であるのだ。そしてその総連は、最高幹部3人が警察に出頭を求められているという状況である。朝鮮総連の最高幹部というタブーに警察が踏み込むという、一つの歴史の転換点を迎えている中、果たして上映されても観客は入るのか、まともま評論はされるのか、気になるのである。
もちろん、反骨反権力を自認しているであろう言動を取る井筒和幸氏は上映することを望むであろう。そもそもこの程度で折れるようならばはじめからあのような映画を録るはずがない。
ということで上映はされるであろうが、さて、評価は適切に下さなければならない。即ち、我々一人ひとりがきちんと、「否」という意思を表明しなければならないのである。映画としては面白いかもしれないが、結果として悪である朝鮮総連とその直接的な関係のある朝鮮学校を虚構とともに高評しているのであるから、その存在はやはり許容されるべきものでないであろう。これは政府などの権力に任せるべきことではなく、国民が自ら行うべきことである。

ではきょうもいきましょうか