坂出事件のみのもんた

の間の朝日新聞の「メディアタイムズ」(平成19年12月12日付け)という欄で坂出事件の報道に関する記事が載っていた。
この記事を読むまで知らなかったのだが、またしてもみのもんたは【朝ズバッ!】で問題発言を行ってしまったらしい。今年の冬にやってしまった不二家事件捏造及びそれに基づく無責任発言の反省は一切顧みられなかったようだ。
みのもんたは同番組で被害者である姉妹の父親山下清氏が犯人であるかのような発言を行った、との趣旨が記事には書かれている。
この事件に関しては、父親である山下清氏の人相や事件後の行動から、報道機関はあたかも山下清氏が犯人である可能性が高いといいたそうな報道を行った。みのもんたのみが断罪されるだけでは済まされない。それらの報道をもとに、ネットでは山下清氏が犯人であるとする書き込みが多数行われ、また女性タレントは自身のブログで同様の書き込みを行い、一年間の活動停止となった。
だが、疑問なのは報道機関自身の反省である。
いつもの如く、新聞よりもテレビの方が悪質な報道を行っていた。その際たるもの、象徴がみのもんたの発言である。
今日、ネットの有用性や影響力が指摘されようとテレビには遠く及ばないのが現実である。そんな中、女性タレントは処分された。彼女も、テレビをはじめとする報道に接しての判断だったであろう。メディアリテラシーの低さ、安易にネットに書き込む浅はかさ、非難される点は多数あるが、しかし、テレビの行ったことには遠く及ばない。
テレビは公共の電波を使っての報道であり、それには一定の信頼に基づいて行われている。メディアリテラシーが低いとも云えるのだが、普通、テレビで報じられたことは真実であるように感じる。それだけの影響力には、当然責任が付きまとうのだが、テレビをはじめとする報道機関が責任を取ることは極めて少ない。微妙な報道を行い、そのつど不備があれば、裁判に敗訴するなどの過程をとったとしても、謝罪や賠償を行うことがある週刊誌の方がまだマシである。
特にTBSの【朝ズバッ!】は処分されたばかりではなかったか。それも、番組作成方法の杜撰さだけでなく、みのもんたの発言も問題とされていたではないか。
これだけ問題を起こしておきながら、TBSは【朝ズバッ!】を止める気配はない。以前小欄でも取り上げたが、あのような考え方を持つ社長がいれば当然なのかもしれない。
これまで、何度も何度も書いてきたことだが、報道機関は自身の強大な組織力を過信し、もはや自浄は不可能なほどに腐敗している。何度でも引用しよう。鳥越俊太郎筑紫哲也の二人の対談で飛び出した「ニュースをより分ける必要がある」という傲慢さは、彼らだけではなく、もはや報道機関全般に共通するものなのであろう。
先に述べた、あまり名の知られていない女性タレントですら一年の活動停止だ。彼女とは比べ物にならない知名度と影響力、さらにはテレビと云う信頼性を背景に発言したみのもんたは、いったいどれだけの処分を受けるのであろうか。彼女以上の処分が妥当なのは云うまでもなく、また番組降板は必要最低限ですらないこともまた書くに及ばないであろう。年に二度も問題を起こした「罪」は非常に重い。芸能界引退ですら温いとすら思えないのは管理人だけではあるまい。
同じく、TBSもまた番組中止だけでは責任をとったことにはならないことを知らなくては成らない。ここまでくれば放送免許の自主返上すら当然のことである。
朝日新聞がメディアに関する批判を行ったこと自体は評価するが、処分に関しては一言も言及しいない点はいただけない。メディア規制反対を訴えるのであれば、自浄作用を示すのは当たり前のことではないか。







では今日もいきましょうか