豪の安保が事実上成り、また米が澳門北朝鮮の預金口座の凍結を解除するなどこの二日間、日本を取り巻く環境は激変した。
高知空港での旅客機胴体着陸もさることながら日本国家百年の大計に大きく影響するこの二つの事例、もっと報道され、また評論されるべきではないか?
特に日豪の安保は、日本の信頼性を物語っている。日本の自衛隊が90年代以降、国際社会で汗水を垂らして貢献してきた評価と云えよう。誇るべきものだ。これを機に他国とも安保の道を模索してほしい。
集団的自衛権反対」
という珍妙なことを云い出す方もいるが、集団的自衛権とは国連の根幹を成す国防思想であり反対するならば国連脱退を主張すべきなのだが、そういった御仁に限って国連絶対主義者なのだから笑えて仕方ない。もっとも、俺は国連をあまり好いてはいないが。

個人的な考えとしては米以外にもう一国ほど核兵器保有国との同盟を望みたいものだ。有力候補としては印度か英国であろうか。安倍首相は印度との同盟を国家プランとして描いているようだが、印度一国では少々頼りない。未だに国内では貧富の差が激しく、また階級制度が残るなど内政に諸問題を抱えている。更に、中共とも関係を深めるなど信頼しつくせる相手ではない。地政学的にも中共牽制程度には丁度いいが、現段階に於いてはその程度のカードとしてみるべきであろう。
やはり進めるべきは英国との同盟である。英国は戦前同盟関係にもあったし米国とも親しい。仏国という道もないにはないが、曲者の仏国を日本が上手く乗り切れるかどうかは甚だ不安である。勝手な想像だが、その点に於いては英国の方がくみしやすいと俺は感じるのである。英国を引き込めば露西亜への牽制にもなる。この点、露西亜との関係強化に力を入れつつある仏国とは対照的である。


そして米国の講座凍結解除という裏切り行為についてであるが、安倍首相は当然のことながらブッシュ大統領にホットラインなりなんなりでその真意を聞いているのであろうか。そうでなければそもそもが始まらない。
これに対して打つ手はいくらかあるであろうが、その一つに米国市民社会、要は米世論への働きかけである。
米国は良くも悪くも世論が強い社会である。この点を使わない手はない。こういった点を上手く使い中共と韓国は慰安婦問題を米議会に働きかけているのだ。ニューヨークタイムズを使うなどがその最たる例である。日本もこういった点を見習わなければ成らない。家族会の横田氏などが米国講演行脚をするなど米国世論に働きかけるのだ。幸いにしてこの時期から働きかければ上手くいけば米大統領選挙への争点にすらなりえる。そして最有力である米民主党は「人権」に五月蝿い。
従軍慰安婦」問題も拉致事件も米世論を使わずしての解決は不可能である。


そうした意味ではこの二つの件。米国からの独立の一歩には相応しいタイミングであり事例である。
安倍首相どの、ここで失敗すれば百年の大過を蒙りますぞ。


ではいきましょうか