誰がための南北首脳会談か〜北朝鮮のために決まっている

 【ソウル=中村勇一郎】韓国の青瓦台(大統領府)は8日午前、韓国の盧武鉉ノ・ムヒョン)大統領と北朝鮮金正日キム・ジョンイル)総書記(国防委員長)による史上2度目の南北首脳会談を8月28日から30日に平壌で開くことで北朝鮮側と合意したと発表した。

 南北のトップが会談するのは、2000年6月に平壌で行われた金大中(キム・デジュン)大統領(当時)と金総書記の初会談以来、約7年ぶり。会談が実現すれば、盧大統領が北朝鮮の核放棄に向け金総書記を説得できるかどうかが最大の焦点となる。

 今回の首脳会談開催は、2008年2月までの任期終盤を迎えて目に見える成果を残したい盧大統領と、金前大統領以来続く韓国の対北朝鮮融和政策を「盧政権後」も継続させたい北朝鮮側の思惑が一致したことが背景にあるとみられる。

 北朝鮮朝鮮中央通信も8日午前、南北首脳会談の開催を伝えた。

 青瓦台によると、会談開催に向けた交渉は、南北の情報機関トップ同士によって行われた。7月初旬に韓国側が北朝鮮に対し、金万福(キム・マンボク)国家情報院(国情院)長を平壌に派遣し、金養建(キム・ヤンゴン)統一戦線部長と首脳会談開催について話し合うことを提案。北朝鮮側も7月29日、これを受け入れると回答し、金院長が8月2〜3日、同5日の前後2回にわたって「大統領特使」として極秘に訪朝した。北朝鮮側は「金総書記からの重大提案」として、8月下旬の平壌開催を提案し、盧大統領が訪朝を了承。5日、最終的に合意書に署名した。

 韓国政府はこれまで、南北閣僚級会談をはじめとする南北対話の場を通じて北朝鮮に対し、首脳会談開催に向け特使を派遣する意向を伝えてきたが、北朝鮮側は「周辺情勢や南北関係の状況を見ながら判断する」として断ってきた。

 北朝鮮側は今回、首脳会談に応じたことについて金国情院長に、「盧武鉉政権発足直後から、盧大統領との会談を決心していた。これまでは機が熟していなかったが、最近、南北関係や周辺の状況が好転したので、いい時期だと判断した」とする金総書記の発言を伝えたという。

 韓国は首脳会談推進委員会を設置し、来週から北朝鮮側と北朝鮮・開城(ケソン)で会談開催に向けた実務接触を行い、手続きや議題などについて協議する。

 青瓦台の白鍾天(ペク・ジョンチョン)統一外交安保政策室長は8日の記者会見で、「南北首脳会談は北朝鮮の核問題解決と南北関係発展に有益だと考え、開催を提案してきた」と説明した。さらに、会談の意義については「北朝鮮の核問題解決と南北関係の発展を同時に進展させるという意義がある」と強調した。

 2000年6月の南北首脳会談で署名された「南北共同宣言」では、金総書記が「適切な時期にソウルを訪問する」としていたが、今回の会談ではこの合意が実行されないことになる。

(2007年8月8日13時47分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070808it02.htm

日本などでは「突如」といった風に報じられるが、政府中枢にある人々はある程度の情報を掴んでいたであろうし、朝鮮半島関連のニュースをチェックしていれば開催はが間違いないことはわかっていた。後は時期だけ、というところまできていたのである。本当ならもう少し早めに行われていた可能性もあったのだが、弾道ミサイル発射・核実験と北朝鮮は強硬姿勢をとり続け、韓国としてもさすがにここまで空気の読めないことは出来ないというわけで先送りにされていたことである。
しかしながら、この会談の最たる目的である、今年末の韓国大統領選挙への効果という点でこれ以上の延期は出来なくなったので今月末しかなくなった、というのがこの時期の開催理由である。
そう、この南北首脳会談、別段大きな進展が期待されているわけでもなく、また、本人たちにもそのような意図はない。セレモニーでしかないのだ。平成12年の南北首脳会談に於いて当時の金大中大統領はノーベル平和賞を受賞したが、しかし、この会談が歴史的になにか意義のあるものだったかというと、二人が対面して会談を行ったという表面的なものでしかない。ぶっちゃけた話、世間話をしていてもなんら問題はなかったのである。いや、世間話だけのほうがどれだけよかったことか。金正日を勇気付け、多数の支援を約束してきた金大中の訪朝は歴史に於いて負の遺産でしかなかった。後世に於いて世界史上、この会談が肯定的に評価されることはないであろう。
盧武鉉大統領はこの二の舞を繰り返す気でいる。北朝鮮政権の存続が最終的な目的なのだ。出来るかどうかは知らないが、南北首脳会談によって、低迷し続けている支持率低下に歯止めをかけ、さらには今年末の大統領選挙に於いて親北朝鮮派の候補者の追い風とし、中期的に北朝鮮を存続させようというのが狙いである。さらに、短期的には援助の確約などが挙げられる。北朝鮮にとってこの南北首脳会談は非常に美味しいのだ。
盧武鉉大統領は、平壌の代弁者・金正日の子飼など、不名誉なあだ名をたくさん有している、筋金入りの北朝鮮信奉者だ。政権中枢も北朝鮮シンパどころかスパイや「転向者」で占められていると云われている。この南北首脳会談をとめることは誰にもできない。全員がグルだからだ。
北朝鮮をこれ以上存続させないためにも、今年末の大統領選挙は大きな意味合いを持つ。韓国民の選択朝鮮半島の情勢に一定以上の影響を与えることとなる。親北朝鮮か反北朝鮮か。金正日への明確なメッセージを送るのがこの大統領選挙だ。韓国民の適切な判断を願うとともに、親北朝鮮候補を日本が敢えて応援し、逆にその評判を貶めるなどといった方策を日本政府も考えなければならないだろう。これが国益に沿った外交を行うための下地作りであり必要不可欠だ。親北朝鮮の大統領誕生は日本の国益を大きく害する。



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鬱々日記〜特定アジア3面記事編



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