久間防衛相辞任〜政治家と原爆原理主義と歴史認識

爆投下「容認」への批判を受け、久間防衛相が今日辞任した。先月の末に問題となる発言をしてから一週間足らずの辞任。おそらく、松岡前農水相の自殺で安倍総理も神経質になっていたのであろう。もちろん、世俗的な話だが、参院選の問題もある。

阿呆の野党〜及び原水禁原水協

今回の件、報道機関・野党などは参院選に向けての攻撃材料としか受け取っていないようである。年金問題等、野党や反政府系報道機関がいくら強行採決と「喚いても」*1安倍総理以下政府・自民党の姿勢は変わらず会期延長までもをして急場を凌ごうとした。管理人、この手の問題には疎いのだが野党や反政府系報道機関が主張するような「腰を据えての議論」というものは「時間稼ぎ」もしくは「自身の意見が反映されていないことへの詭弁」であることは知っている故に野党の対応を評価しようとは思わない。
野党は政府の迅速な対応に焦り、いつもの「選挙前中傷戦術」が上手くいかないどころか、自民党年金問題を政策の柱としCMにまで使用、完全に野党との「対応の差」を見せつけた。
ここにきて久間氏の発言はまさに「渡りに船」であったのだろう。タイミングからして久間氏は野党からの賄賂を貰ったのか、はたまた醜聞を握られているのかといったあらぬ疑念すら湧いてしまうほどである。それほどのタイミングのよさを発揮した久間氏の発言を野党及び反政府系報道機関は有効活用したのである。公共放送や朝日新聞の見出しを見ていれば「久間氏の発言への波紋止まず」などとあるが、反応しているのは原水禁だか原水協だかの左派組織と長崎市広島市ぐらいである。有体に云えば「いつものメンバー」というやつだ。
余談ではあるが、社民と共産が席を同じくして久間氏の発言に「反応」していたのは見ていておもしろかった。自身らの内ゲバ原水禁原水爆に分裂させた過去をもちながら、まさしく呉越同舟である。国内に二つも同趣旨の団体がある現状をこれらの団体はどう考えているのだろうか。一ついえることは、これらの団体の人間すら「原水爆禁止」を達成しようなど思っていないのであろう。これほどの大目標を前にして内ゲバが出来るのである。本気でないことは明らか過ぎる。
ついでに、原水禁原水協長崎市広島市の反応についても書くと、まさに「原爆原理主義」である。当たり前ながら当時は原爆に関する如何なる国際法も存在しなかった。原爆を投下すること自体何の問題もなかったのである。それをして、「原爆投下を容認」などという「批判」はまったくを以て当たらない。このようなことを云う人間は当時を知らないか、はたまた日本語が不自由なのかのいづれかである。確かに、放射能汚染など通常の焼夷弾とうでは発症しない後遺症があるのは事実であるが、どこまでいこうと原爆投下は都市空襲の延長線上でしかない。この夏も、これから各地で都市空襲の戦災者を悼む式典が開かれるであろうがそれと本質的には変わらないのである。彼らはそこを理解していない。事実、世界唯一の被爆国ではあるが、彼らは自分たちを特別視しすぎている。繰り返すが、本質は都市空襲と変わらないのだということを一切理解していない。だから、かのような感情的な反応としか見えない「批判」が行われ過敏にして過剰な反応が起きるのであろう。まさに「原爆原理主義」であり、あのような活動には管理人は疑問を呈せざるを得ない。日本人である管理人ですらそうなのだ。世界には伝わるまい。まして、第二次世界大戦アメリカが世界をファシストから救った聖戦であると信じて止まない米国人になど伝わるはずがないだろう。方向性を変えるべきだとおもうのだが、失礼ながら、罹災者が生存する限り変わらない、いや、それどころか、活動が左派に乗っ取られた時点ですでに彼らの活動は無益になったと云っていいのであろう。活動を変える必要はない。必要なのは解散と再出発である。

久間氏の辞任は正しい〜ことの本質

一見、久間発言に肯定的なことを書いてきたが管理人の意見はここからである。
久間氏がかの発言で辞任したことは正しい。あのような発言をする御仁に国防を担当する省の長など任せられない。
何故か。
それは氏の発言が戦時国際法違反を肯定するからである。当時の戦時国際法に於いても非戦闘員に対する攻撃は一切禁じられてきた。これに抵触したとしてさしたる証拠も無いままに死刑を宣告され刑死した英霊はたくさんいる。これ以上書くと東京裁判を代表とする戦後の戦犯裁判に関するいつもどおりの批判になるのでここでこの話は閉じるが、米国は自身の罪を償っていない。
久間氏の発言は米国の歴史認識である。だが、発言の通り解釈すれば
「戦争終結のためには如何なる国際法違反も許される」
と云ってるに等しい。とんでもない暴言である。
ちなみに、史実から云えばこの米国式原爆投下正当化論も間違いである。ポツダム宣言に於いて米国を中心とする連合国側が「戦争の早期終結」ではなく「日本の全面降伏」を目標とした。「戦争の早期終結」が目的であればもっと柔軟な宣言が出たはずだ。皇室の処遇に関して日本政府を不安がらせるような書き方はしなかったはずである。当時の日本にとり、「皇室」と云えば米国でいう「民主主義」であり「三権分立」であり「連邦制」であった。国家の根幹を成すこの問題を曖昧にしておきながら「戦争の早期終結」などどの口が云うのか。アメリ東海岸に上陸せんとする敵軍の降伏勧告にそれらの保障がなされていなければ米国も徹底抗戦したであろう、ということを想像できなかったはずがない。これに等しいのである。連合国側に最初のポツダム宣言に際しては「戦争の早期終結」などの意思はなかったと見ていいであろう。オリンピック作戦に始まる対日本土攻撃はすでに確定事項であった。云わばその口実がポツダム宣言であったのである。
本土上陸でもよかったのだが、兵力の温存・ソ連への牽制、いずれも戦後の対ソ戦略のために米国は原爆を実験の如く投下したのである。また、久間氏は「ソ連参戦」云々とも云っていたが、氏は史実を知らないのか。鋼鉄の野人、世界史史上有数の独裁者にして虐殺者ヨシフ・スターリンに対日参戦のお墨付きをあたえたのは誰であろう米合衆国大統領フランクリン・D・ルーズベルトその人である。
このような、発言に於ける非常識な部分こそ叩かれるべきなのだがあいにくと野党は市井の高校生よりも頭が回らないらしい。それもそのはずで、久間氏を攻撃するためにはより国民にわかりや少なければなく普段どおりのテンプレートを活用するのが一番だからである。まさに党利党略。久間氏の発言を真に糾弾する気など些かも持ち合わせていないのである。

余談ではあるが、朝鮮・支那の原爆投下に対する「歴史認識」は米国や久間氏のそれよりももっと過激で日本への侮蔑に満ち溢れている。曰く、
「日本への原爆投下は支那人朝鮮人を苦しめたことへの『天罰』であり、受けるべくして受けた被害である。ザマアミロ」
といったものだ。普段から
「『大陸流』の歴史認識でいこう」
とのたまう朝日新聞などがこのことを問題視したことは無いが、しかし久間氏への攻撃は音頭をとった。先導をやらかしていた。
朝日新聞から左派政治家・活動家、支那朝鮮人まで、彼らの「歴史認識」とはこの程度である。

更に云えば、安倍総理以下の「感想」も野党となんらかわり映えのするものではなく、同レベルの低脳を晒していた。嗚呼嘆かわしきかな。ことの本質を捉え報道機関の電波なりにのせる人物は今のところ誰一人としていない。

余談の余談・「歴史認識」と「史実論争」

余談に於いて朝鮮人支那人の原爆投下に対する「歴史認識」を紹介したがそこから更に派生して今の歴史問題に関して簡単に書こうと思う。
朝鮮人支那人南北朝鮮政府・支那共産党政府から朝日新聞まで好んで「歴史認識」なる言葉を使う。しかし、これは時として、というか大抵に於いて日本語として誤った使われ方をしている。
今回の久間氏の発言への批判は「歴史認識」で大方正しい。尤も、本質は氏の国際法及び史実への無知なのだが。
「原爆投下」という史実に関する発言が問題となった今回の件に対して、「従軍」慰安婦問題・「南京大屠殺」*2問題は「史実論争」である。もちろん、朝鮮・支那は自分たちの「史実」を史実として譲らないわけだが、論争の中核はやはり「史実論争」である。故に米下院「従軍」慰安婦決議に際して日本の有識者たちは「史実」を問う意見広告を載せたのである。しかしながら、あちらでは朝鮮側の「史実」がすでにまかり通っており意見広告一つではひっくり返せない状況にあったため主だった効果は上げられなかったのである。
大陸側にとり自身の知る「歴史」はすでに「史実」であるため、日本人がその「史実」をどう受け取るか、つまり「歴史認識」の問題となる。だが、実際行われているのは、繰り返しになるが「史実論争」である。
この点を誤解してはならないのだが、朝日などは好んで「歴史認識」などという用語を使い*3、大陸側がそれをもう一度自分たちの語に翻訳するため、日本側も自分たちの「史実」を呑んだ上での「認識」の問題と見ている、と誤解してしまうのである。だから、「捏造」「歪曲」「隠蔽」といった語があちらから飛んでくるのだ。彼らは「日本人は我々の『史実』を心の中で認めながら隠そうとしている。『歴史認識』という語を使っていながら何たる奴らだ」と憤るのである。
ここに誤解が生じ、「日本は理解していない」とのヒステリックな叫びが大陸から電波に乗りやってくるのである。
ここは基本に戻り正しい用語の使用からやり直すべきなのだが、もちろん朝日などは故意にやっているであろうから直るはずも無い。故にこの問題は半永久的に平行線をたどるのである。
尤も、「歴史認識」が一致することも永遠にないのであるが。




よければこちらにも足を運んでください
鬱々日記〜特定アジア3面記事編



ブログランキング

ブログランキング・カテゴリ

マイプロフィール

ブログランキング・にほんブログ村へ

この記事を気に入ればくりっくしてくださいです・・・
ランキング参戦中。協力していただければ幸いです。


キッズgooはじかれサイト同盟
当ブログは残念ながらキッズgooからは検索できません。

*1:あれは「非難」「批判」などではない

*2:所謂「南京大虐殺」の支那側呼称。小欄に於いては支那共産党の主張する「市民30万人虐殺説」を表す際に使う

*3:大陸側の「史実」が正しいと確信しているためであろう